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読書日記「夜に星を放つ」

こんにちは、心子です。

図書館に予約して置いた本、窪美澄氏の「夜に星を放つ」を読みました。

2022年直木賞受賞作品、どんな物語かと思ったら、短編五作が収録された一冊でした。
一つの物語だとばかり思い込んでいましたので、意外な気持ちで読み始めましたが、読後感は爽やかでした。

IMG_3573(1).jpg


最初の「真夜中のアボガド」は、主人公・綾が婚活アプリで知り合った男性との恋の顛末や、夭折した双子の妹の恋人・村瀬君との関わり、そして、部屋で育てるアボガドの生育を絡めた話し。双子座のカストルとポルックスが話しの中に出て来た。最後はアボガドが待っている自分の部屋へ帰っていく主人公・綾。小さな希望を残す終わり方に、好感が持てた。

二話目の「銀紙色のアンタレス」は、海で泳ぐことを目的に祖母の家へ行った高校生男子・真が、幼なじみの朝日、小さな子供の母親のどちらにも失恋し、秋に近づく海に人生の重さ?を重ねながら成長する話し。主人公の真は、きっと爽やかな青年になるのだろうなと、最後に、銀色でわし座のアルタイルと、赤い蠍座のアンタレスの下りがあるけれど、どうも星座に疎い私には理解と想像が及ばなかった。けれども、心地良い読後感。

三作目の「真珠星スピカ」は、学校でいじめられ保健室登校をしている主人公・みちるは、交通事故で亡くなった母親の幽霊が見える。学校でこっくりさんをやらされるシーン、父親と語りながら蛍のような虫が現われて消えるシーン。これは幽霊の話しだったのかな。母親の真珠のピアスから星座スピカに絡めたらしいが、またしてもそこは良く分からなかった。それでも最後の1ページが心温まる終わり方で安心した。

四作目の「湿りの海」は、離婚した妻が子供を連れてアメリカへ行ってしまった。以来、前に進むことが出来なかった主人公・沢渡の住むマンションの隣に、子連れのシングルマザーが越してきた。星座は何が登場したか覚えてない。映像が見えるような話しの進み具合だった印象が残った。

最後の「星の随に」は、小学4年生の想は、父親が再婚し新しい家族と暮らし始める。その変化に馴染もうと努める子供心がいじらしい。想の「ボクの周りには好きな人しかいないよ。の言葉に、涙が滲んだ。登場した星座は七夕の織姫のペガ。継母が戻ったら「母さん、お帰り。」と言おうと誓う想の気持ちで、話しが終わる。涙を流しながら、彼の純真に心打たれた。

どの話しにも星座が織り込まれていて、星の光を、ほのかな希望に例えたかったかなと、作者の目論みが見え隠れするような、心地良い一冊でした。


貸出の時に発行される、図書館の返却のお知らせシートに(次に予約の方がいます。)と、印刷されていたので、急いで一気に読みました(笑)。 明日にでも、返却しに図書館へ行こうと思います。
次の人は、この本に、どんな感動を持つのかな。








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Secre

読後感想・・・

心子様

こんにちは。
窪美澄氏の「夜に星を放つ」は、短編集なんですか。
五作、テキパキの読後感想文、メリハリがきいていて私も読んでみたいな
と思いました。
小学校4年生の時に、読後感想文の宿題があったことを思い出しました。
一所懸命、長い文章を書くのに苦労しましたが、
心子さんの文章を見て、ああ短い文章でも、気持ちが伝わればいいんだと
今になって思いました。

私の名前には「想」の字がついているということもありますので、
久しぶりに図書館に行ってみることにします。v-410

Re: 読後感想・・・

こんにちは、むさしの想坊さん♪^^

この本は、完全に独立した短編5作から成っていました。
婚活、離婚、いじめなど、自分の身近にない題材であっても、
物語の中で、失った人と繋がった人の表現が、すんなりと入って来ました。
短編だからこそ、すーっと読めたのかもしれません。

小学校の夏休みの宿題に、読書感想文がありましたね~
「みどりのゆび」の感想文を書いた覚えがあります。
調度その頃に、父が月下美人を咲かせ、夜に咲く花を初めて見たので、
原稿用紙1枚書くのが精一杯だった私は、
最後の一行に「お父さんもみどりのゆびを持ってます。」と書いたら、
その部分に赤ペンで花丸が着いてました。
子供心に何でも書いてみるものだなと、思いました。笑
プロフィール

心子(シンコ)

Author:心子(シンコ)
1960年生まれ、健康で真面目なふりして生きてます。子供2人を帝王切開、1992年に乳癌ステージIIbで手術&化学・放射線治療、2017年には、大動脈弁閉鎖不全症のため「自己心膜を使用した弁形成術」を受けました。戦国武将に劣らない傷痕だらけの身体が自慢(?笑)。残る人生、楽しむだけに費やしたい。

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