読書日記「しろがねの葉」
こんにちは、心子です。
8月初めに読んだ「魚神」千早 茜著が面白かったので、再び彼女の作品を借りてきました。
今回借りたのは、直木賞受賞作品「しろがねの葉」です。

<あらすじ>
「しろがねの葉」とは、銀のある場所に生えるシダの葉のこと。戦国時代末期~江戸時代初めにかけての石見銀山が物語の舞台となっている。親を失い山中で意識朦朧となった少女ウメは、天才山師・喜兵衛に拾われ、銀山の知識と未知の鉱脈のありかを授けられ、女だてらに坑道で働き出す。徳川支配と共に、喜兵衛は生気を失い、連れのヨキと共に山小屋を去り、一人取り残されたウメは、ライバルだった隼人と所帯を持つ。銀山で働く坑夫達は、肺を病で犯され亡くなっていく。そんな欲望と死の影の中で生き切ったウメの生涯が描かれている。
<感想>
物語の前半は、若く生き生きとしたウメの姿が描かれてます。喜兵衛を慕うひたむきなウメの気持ちが初々しくて、読みながら温かい気持ちになりました。夜目がきくウメは、手子として間歩(坑道)に入ると、その独特の世界に惹かれますが、初潮を迎えると、間歩に入ることを許されなくなります。中間では、間歩で銀掘として敬われる岩爺、言葉少ない喜兵衛の付き人のヨキ、銀で栄える街の賑わい、長屋の女達との関わりや、隼人と築く普通の家庭のありようの中に潜むウメ自身の闇への思いが描かれてます。後半は、隼人の亡き後の龍との関わりや、銀に取り付かれた人々の欲望とそれに伴う”病”の闇。全体的には、銀の輝きについてはあまり言及されておらず、足元を見ながら薄暗い夕闇を歩くように物語りを読み進みました。
最後には、ウメ自身が一つの大きな闇=間歩なのではと思わされました。銀山の影に潜む女の一生に、静かな感動が湧き上がる、そんな読後感でした。




8月初めに読んだ「魚神」千早 茜著が面白かったので、再び彼女の作品を借りてきました。
今回借りたのは、直木賞受賞作品「しろがねの葉」です。

<あらすじ>
「しろがねの葉」とは、銀のある場所に生えるシダの葉のこと。戦国時代末期~江戸時代初めにかけての石見銀山が物語の舞台となっている。親を失い山中で意識朦朧となった少女ウメは、天才山師・喜兵衛に拾われ、銀山の知識と未知の鉱脈のありかを授けられ、女だてらに坑道で働き出す。徳川支配と共に、喜兵衛は生気を失い、連れのヨキと共に山小屋を去り、一人取り残されたウメは、ライバルだった隼人と所帯を持つ。銀山で働く坑夫達は、肺を病で犯され亡くなっていく。そんな欲望と死の影の中で生き切ったウメの生涯が描かれている。
<感想>
物語の前半は、若く生き生きとしたウメの姿が描かれてます。喜兵衛を慕うひたむきなウメの気持ちが初々しくて、読みながら温かい気持ちになりました。夜目がきくウメは、手子として間歩(坑道)に入ると、その独特の世界に惹かれますが、初潮を迎えると、間歩に入ることを許されなくなります。中間では、間歩で銀掘として敬われる岩爺、言葉少ない喜兵衛の付き人のヨキ、銀で栄える街の賑わい、長屋の女達との関わりや、隼人と築く普通の家庭のありようの中に潜むウメ自身の闇への思いが描かれてます。後半は、隼人の亡き後の龍との関わりや、銀に取り付かれた人々の欲望とそれに伴う”病”の闇。全体的には、銀の輝きについてはあまり言及されておらず、足元を見ながら薄暗い夕闇を歩くように物語りを読み進みました。
最後には、ウメ自身が一つの大きな闇=間歩なのではと思わされました。銀山の影に潜む女の一生に、静かな感動が湧き上がる、そんな読後感でした。



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