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読書日記「老害の人」

こんにちは、心子です。

図書館に予約したことすら忘れかけてた本「老害の人」の順番が、ようやく回ってきました。すでに別の本を借りてあったので、返却日までに読み切れるかなぁ、そんな気持ちで数日前から読み始めたら、面白くてあっと言う間に読み終えました。

内館牧子の「老害の人」です。
キツいタイトルとピンクTシャツ姿の老人、すでにここから内館牧子ワールドが始まってますね。
IMG_5058.jpg



<あらすじ>
主人公である双六やカルタの製作販売会社・雀躍堂の前社長・戸山福太郎は、娘婿に社長を譲ってからも出勤し、誰彼かまわず捕まえては、昔の手柄話をくり返す”老害”の持ち主。ある時、娘の明代から「もう止めてよッ!」とキレられて。
俳句とその俳句の挿絵を講釈して回る吉田夫妻、「死にたい」と言い続ける春子、病気自慢の竹下、クレーマーのサキなど仲間の老害五重奏(クインテット)と、老人を相手に双六やカルタなどで一緒にゲームを楽しむ「若鮎サロン」を立ち上げる。そこでやり甲斐を見つけた彼らは、生き生きと変化してゆく。最後に福太郎は「老人が若い者に遠慮することはねえンだよ。」と、会心の笑みを浮かべる。


<感想>
”老害”という鋭い言葉が”えっ!”と目に飛び込みましたが、話しは明るくテンポよく読みやすかったです。物語の中に登場する福太郎の孫の俊や、ひ孫の寿太郎の存在が、良いスパイスになってました。
心に留まる言葉が幾つかありましたので、ここに書き出しておきます。

「年を取るってことは、いつも頭の中に残り時間の意識があるってことなんだよ。」
 分かるわ~。こんなふうに旅行へ行けるのもあと10年くらいだよね。って友人としばしば言葉してます、自分。

ああ年取ったなァって一番感じるのは・・・・・「欲がなくなることね。」
 あるある。この服、素敵。このバッグ良いなって思っても、欲しいって気持ちにまでにならないことが増えました。

老人と関わる日本中の人、その多くが一度は老人にきつく当たっているのではないか。そして、老人の方が責められることをしていても、責めた側が後悔する。
 そうなの、そうなのですよ。89歳のハハとの暮らしで、この気持ちを認識し、チクリと心に刺さりました。

「世の中で一番つまらねえのは毒にも薬にもならねえ人間だって。人間として生まれた以上、人は毒か薬にならにゃいかんのだよ。どっちにもなれねえ人間には、魅力というものがまったくないんだ。」
 言い方を換えれば「老害と言う名の魅力なんだよ。」でしょうか。
 ここまで言い切れる後期高齢者にワタシはなりたい・・・、と思ってもよろしいのでしょうか。

『終わった人』『すぐ死ぬんだから』『今度生まれたら』 に続き、『老害の人』は、前3作と同じ編集者とのタッグで書き上げた、「高齢者小説」第4弾!です。ここまでの4作品全て読みました。このシリーズの主人公は高齢者ですが、話しは説教くさくなく、ユーモアを感じられ、嫌味なく読めて大ファンです。

第5弾、期待したいです。








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プロフィール

心子(シンコ)

Author:心子(シンコ)
1960年生まれ、健康で真面目なふりして生きてます。子供2人を帝王切開、1992年に乳癌ステージIIbで手術&化学・放射線治療、2017年には、大動脈弁閉鎖不全症のため「自己心膜を使用した弁形成術」を受けました。戦国武将に劣らない傷痕だらけの身体が自慢(?笑)。残る人生、楽しむだけに費やしたい。

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