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読書日記「新撰組の料理人」

こんにちは、心子です。

前回「文豪、社長になる」を読んで面白かったので、同じ著者・門井慶喜氏の作品を、図書館で借りました。

「新撰組の料理人」です。

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京の町で炊き出しをする新撰組だが、その炊き出しの粥のまずさを伝えてしまった菅沼鉢四郎は、原田左之助の命により新撰組の「賄方」として入隊することになった。剣術など出来ない彼は、いわば非戦闘員として働くことになった。「賄方」であり「非戦闘員」である主人公・菅沼鉢四郎から見た、食べ、生き、戦い、そして最後は歴史の波間に消える新選組が描かれている。
別の言い方にすると、幕末京都の警護としての役割を果たした「新選組」、江戸幕府に庇護された剣豪の集団、その特異な組織の中で、飯を握り、菜を刻み、弁当を運ぶ普通の男の目から見た新撰組の話しでもある。ちなみに、「料理人」というタイトルだけれども、料理の話しはあまり出てこない。

2作続けて著者・門井慶喜氏の作品を読んで、その文章のわかりやすさが好きになりました。
ふむふむと思いながら、サクサクと読み進みます。それでいて、主人公や主な登場人物の姿形、様子が入ってきます。
話しの目の付け所も、おもしろいと思いました。

図書館で本を選ぶ時、作品名が分かっていれば、備え付けのパソコンで検索しますが、これと言って当てがない時は、”お気に入り” の作家さんから選びます。
小説コーナーは、五十音順に著者名で、棚に並べてありますので、そんな時は探しやすいからです。
門井慶喜氏、"お気に入り" の一つに加えさせていただきました。








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読書日記「文豪、社長になる」

こんにちは、心子です。

久しぶりの”読書日記”です。
4月からテレビの新しいドラマが始まったり、ゴールデンウィークがあったりと、落ち着いて本を読む時間がありませんでした。それでも1冊くらいは読めるだろうと、5月19日に図書館で借りた本、門井慶喜著「文豪、社長になる」を、読み終えました。

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主人公は、菊池寛。彼の生涯が書かれた1冊です。
発行所は、株式会社 文藝春秋で、文藝春秋は、菊池寛が興した会社です。

そもそも、菊池寛が小説家であると知ってはいましたが、私は彼の作品を読んだことがありません。
では、なぜこの本を選んだか、新刊の棚にあったから、まだ少数の人が開いただけのページ跡だったから、それだけです。
そんな、単純・不純な動機で選んだ本が、大当たりな作品でした。

この本を読んで、芥川賞、直木賞を創設したのが、菊池寛であることを知りました。

本文中から~~~
芥川賞は一般文芸、直木賞は大衆文芸、それぞれの分野で最も優秀なものを書いた「無名もしくは新進作家」にあたえることとする。・・・中略・・・ 時間の復讐とでもいおうか。受賞者がもしも二十年、三十年と活躍すれば、そう、そのぶんだけ、あまりにも命みじかくて死んでしまった畏友2人の魂への埋め合わせができる。罪ほろぼしになる。そんな感傷的な夢を。
そのためには受賞者はもちろん、賞そのものも、「長生き、だな」 ~~~

そんな背景があることも知らずに、芥川賞、直木賞=新人賞と単純に思い、それでも毎年それらの作品は、欠かさずに読んできました。次回からは、賞への思い入れがちょっと変りそうな気がします。今更ですが。。。(^_^;)

そして、作者の門井慶喜氏は、群馬県出身者(3歳で県外へ引っ越したけど)で、同郷であることに親しみが湧き、調べてみたら、現在公開中の、役所広司、菅田将暉出演の映画「銀河鉄道の父」の原作者でもありました。
「銀河鉄道の父」は、観たいと思っている映画の一つです。

(縁があったなーっ。) そんな1冊でありました。








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読書日記「三途の川の七不思議」と、最初の臨死体験

こんにちは、心子です。

図書館で借りた本「三途の川の七不思議~臨床経験からその謎を解き明かす~」、志賀 貢 著を読みました。

先日3月28日の記事こちら「心臓血管外科の受診日」で、自分が体験した三途の川について書いたので、その勢いでこの本を選びました。

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(昨日、病院の待ち時間中にも読んでいました。病院で読むにはこのタイトルはいかがなモノかと。後から気付いて苦笑いでした。)


著者は医学博士で、臨床医であり、本人が三途の川を体験したワケではありません。内容は、患者さんから見聞きした話しであり、他には患者自身やその家族の終末期の在り方、また、臨終時の病理学的変化なども、分かりやすく書かれてます。
サブタイトルに~臨床経験からその謎を解き明かす~と、ありますが、既に周知されていることで、予想以上の話しはありませんでした。 著者いわく「生死をさ迷う命の限界は三途の川の岸辺まで。川の向こうは臨終後の世界、つまりは死後の世界。」と言うことで、話しをまとめてありました。



*** 三途の川ついでにもう一つ、心子さんの体験記を、ここに書き留めておきます。***

心子さん14歳の夏、腹痛を訴えましたが仕事に忙しい両親は、食べ過ぎだろうと取り合ってくれませんでした。
そのまま我慢し続けたら、それは盲腸から腹膜炎になり、結果的に救急車で病院へ運ばれることになったのでした。

救急車を待つ間に、高熱で朦朧とする中で、最初に体験したのは「幽体離脱」でした。
布団に寝ている私を囲むようにのぞき、「心子!心子!」と声を掛ける家族を、自分は上から淡々と見下ろしてました。

多分、病院に着いてからのこと。その時には「お花畑」へ行ってました。
それは眩しいほどに明るくて、色つきの夢のような場所で、花と言うよりも足元のイルミネーションのようでした。

その後は、手に布袋?封筒?のようなモノを握って、を渡るために列に並んでました。
川(三途の川)の向こう側に、前の年に亡くなった祖父が見えたので、無言で手を振りましたが、祖父はこちらを見てはくれませんでした。
並んでた列はいっこうに進まず、待ち疲れた14歳の自分は、「アタシ、もう帰るからこれあげる。」と、手にしてた布袋・封筒を、隣に立っていた女性に渡して、踵を返したのでした。

橋から引き返してから病院のベッドの上で意識を取り戻し、その後、ハハに以上の事柄を告げたところ、ハハは(この子は、高熱で頭がやられてしまった。)と、思ったそうです。 

今思えば、幽体離脱、お花畑、三途の川の、フルコースでしたね。笑

布袋・封筒=六文銭が入った頭陀袋、=子供は1人で川を渡れないから。
これらも、生死にまつわる事象によく出るアイテムのようです。
自分の頭陀袋を手渡した、隣に立っていた女性は、その後どうなったのかなあ。(^_^;)

*** 以上が、14歳の臨死体験でした。 ***


つまり、心子さんは、14歳と57歳で、これまでに2度も臨死体験したことになります。
2度あることは、3度ある。
3度目の正直・・・。

あらららら~、この先は考えないことにします。(^◇^;)








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読書日記「緋の河」

こんにちは、心子です。

図書館で借りた本、桜木紫乃著「緋の河」を読みました。
「緋の河」は、カルーセル麻紀をモデルに書かれた小説です。

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昔気質な父親と辛抱強い母親、5人兄妹の家庭で、姉の章子が主人公・秀男の一番の理解者でした。
男として生まれたけれど、自分の性に違和感を持ちつつ、小・中・高校(1年1学期で中退)まで釧路で暮らし、その後に札幌、大阪、東京などへ移り住む、そんな秀男が小学校へ上がる年頃から、芸能界デビューまでの話しです。
様々な出会いと別れの中から、自分なりの生き方を学び、常に前向きな秀男の姿に圧倒され、引き込まれ、読み始めてから直ぐに、誰がモデルになっているかなど関係なく、"秀男の物語""秀男ワールド"にのめり込みました。

カルーセル麻紀は「戸籍を男性から女性にしたパイオニア」と称されているそうで、小説「緋の河」での秀男には、そのパイオニアとしての強さ、孤独が書かれ、悲壮感など微塵も感じさせない読み応えある1冊でした。








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読書日記「夜に星を放つ」

こんにちは、心子です。

図書館に予約して置いた本、窪美澄氏の「夜に星を放つ」を読みました。

2022年直木賞受賞作品、どんな物語かと思ったら、短編五作が収録された一冊でした。
一つの物語だとばかり思い込んでいましたので、意外な気持ちで読み始めましたが、読後感は爽やかでした。

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最初の「真夜中のアボガド」は、主人公・綾が婚活アプリで知り合った男性との恋の顛末や、夭折した双子の妹の恋人・村瀬君との関わり、そして、部屋で育てるアボガドの生育を絡めた話し。双子座のカストルとポルックスが話しの中に出て来た。最後はアボガドが待っている自分の部屋へ帰っていく主人公・綾。小さな希望を残す終わり方に、好感が持てた。

二話目の「銀紙色のアンタレス」は、海で泳ぐことを目的に祖母の家へ行った高校生男子・真が、幼なじみの朝日、小さな子供の母親のどちらにも失恋し、秋に近づく海に人生の重さ?を重ねながら成長する話し。主人公の真は、きっと爽やかな青年になるのだろうなと、最後に、銀色でわし座のアルタイルと、赤い蠍座のアンタレスの下りがあるけれど、どうも星座に疎い私には理解と想像が及ばなかった。けれども、心地良い読後感。

三作目の「真珠星スピカ」は、学校でいじめられ保健室登校をしている主人公・みちるは、交通事故で亡くなった母親の幽霊が見える。学校でこっくりさんをやらされるシーン、父親と語りながら蛍のような虫が現われて消えるシーン。これは幽霊の話しだったのかな。母親の真珠のピアスから星座スピカに絡めたらしいが、またしてもそこは良く分からなかった。それでも最後の1ページが心温まる終わり方で安心した。

四作目の「湿りの海」は、離婚した妻が子供を連れてアメリカへ行ってしまった。以来、前に進むことが出来なかった主人公・沢渡の住むマンションの隣に、子連れのシングルマザーが越してきた。星座は何が登場したか覚えてない。映像が見えるような話しの進み具合だった印象が残った。

最後の「星の随に」は、小学4年生の想は、父親が再婚し新しい家族と暮らし始める。その変化に馴染もうと努める子供心がいじらしい。想の「ボクの周りには好きな人しかいないよ。の言葉に、涙が滲んだ。登場した星座は七夕の織姫のペガ。継母が戻ったら「母さん、お帰り。」と言おうと誓う想の気持ちで、話しが終わる。涙を流しながら、彼の純真に心打たれた。

どの話しにも星座が織り込まれていて、星の光を、ほのかな希望に例えたかったかなと、作者の目論みが見え隠れするような、心地良い一冊でした。


貸出の時に発行される、図書館の返却のお知らせシートに(次に予約の方がいます。)と、印刷されていたので、急いで一気に読みました(笑)。 明日にでも、返却しに図書館へ行こうと思います。
次の人は、この本に、どんな感動を持つのかな。








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読書日記「ほどなく、お別れです」

こんにちは、心子です。

初めましての作家さん、長月天音(ながつき あまね)氏の小説「ほどなく、お別れです」を、図書館で借りて読みました。

主人公・美空は、「気」の気配に敏感な能力を持ち、大学卒業後もそれまでのアルバイト先である葬儀場「板東会館」で、はたらくことになる。美空の能力に気付いた漆原が上司となる。彼には特殊な能力はないが、鋭い観察力と現場対応力の持ち主で、事故がらみの葬儀を担当している。もう一人、漆原の友人・里見は、僧侶でありながら美空と同じように、死者と語り合える能力を持っている。彼ら3人が、死者の謎を解きつつも、厳正に葬儀を執り行う、生死の境界を越えた繋がりの話し。

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第一話~三話まで、どれも若くして亡くなってしまった人の話しで、根底には悲しみがあります。
その悲しみを、どう癒やしていくのか、その辺りの心の機微が、特殊能力と共に優しく書かれてました。

1月末から、個人的に悩ましい事が続いていましたので、この本を読むことで、グッドタイミングに現実逃避できました。
続きのシリーズがあるので図書館で探しましたが、貸し出し中でした。残念。
けれども、次に読みたい本があると思うと、図書館通いに張り合いが持てます。(^_^)









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読書日記「うちの父が運転をやめません」

こんにちは、心子です。

以前から気になっていた作家さん垣谷美雨氏の作品を、初めて読みました。お名前が今風なので、若い作家さんとばかり思っていましたが、1959年生まれの63歳、自分より一つ年上の同世代でした。

読んだ作品は「うちの父が運転をやめません」です。
東京のマンションで妻と一人息子(17歳)と暮らす主人公・雅志(50歳代)と、田舎で暮らす彼の両親の話しです。
高齢者ドライバー事故のニュースがきっかけで、田舎に暮らす父親(79歳)の運転のことが気になりだし、都会のように交通網が不便な田舎生活では、車は生活必需品だけれど、事故があってからでは遅いと雅志が動き出しました。ところが、最終的に雅志の生活は一変し、意外な展開へ。心温まる家族小説でした。

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自分が住む田舎町も、路線バスはなく電車は1時間に1本程度で、車が必須の生活です。
自分達夫婦が、この小説に出てくる老夫婦のように心配されるのも、時間の問題かもしれません。

既に自分は夜間の運転は怖いので、運転は日中の明るい時間帯だけと決めてます。

通勤はいつも軽自動車モコを使用してましたが、都合で1月末からカローラ・ツーリングを運転してます。
ツーリングは駐停車の際に、ギアをPに入れるだけでOKで、サイドブレーキがありません。
それなのに、毎回車を止める度に、左足がエアブレーキしてしまいます。(^◇^;)
車が変わると勝手も変わり、それに慣れないままに体と脳がチグハグな現象が今も続いてます。
そんな自分に苦笑しながらも、車のない生活は考えられない心子さんです。

いつまで運転出来るかなあ、あと10年間くらいはなんとか・・・!?







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読書日記「ある夜のダリア」

こんにちは、心子です。

大人の絵本のような良い本に、巡り会いました。
内館牧子氏の「ある夜のダリア~迷いの日々には、いつも花があった~」です。

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1997~1999年の間に、月刊誌「花時間」に掲載されたエッセイを、加筆修正して2016年に初版発行した本です。
春・夏・秋・冬の四部構成で、その季節の花と、それに伴う36話の花にまつわる思い出話しから成っています。
花の絵(画・島本美智子)が半ページを占め、およそ1000文字の文章とのバランスが整っていて、とても素敵な1冊でした。

内舘氏40歳代に書かれた本でしょうか。全然、昔っぽさ(失礼)を感じません。端的に、そして優しく核心に触れ、時にユーモアがあり、心温まる話しばかりで楽しく読み切りました。

目も心も、潤い満たされた、大当たりの本でした。
アッパレ!内館牧子氏であります。



ズラリと並んだ図書館の本棚から、心地良い1冊に巡り会えると、糸引き飴で当たりのパイナップル味(イチゴより大きくて、多分パイナップルの味がした記憶があります)を、引いた気分になりませんか。(^_^)
糸引き飴









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読書日記「犬のかたちをしているもの」

こんにちは、心子です。

高瀬準子氏の「犬のかたちをしているもの」を、読み終えました。

正直、分かるような、分からないような内容でした。

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主人公は、間橋 薫、30歳。彼氏がお金で関係を持った女性が妊娠し、その子供をもらうことを前提に話しが進んでいきます。
子供を産むこと、育てることを、真剣に考えているのだろうな、とは思うものの、自分はそこまで考えたかなあと、疑問や不自然さも感じました。昔飼っていた犬を愛したように、人を愛せるのか、同じように愛したいのか。目の前にある愛を証明したいから自問自答しているのか。そもそものベースが、自分にしてみれば奇想天外にしか思えないので、その意味では、他人事だわと開き直ってすらすら、グイグイと読み進みました。

高瀬準子氏の作品は、1月13日に読み終えた「水たまりで息をする」に引き続き、2作目です。両作品ともに、一緒に住んでいる自分と彼氏(夫)との分かり合えなさみたいなモノが、根底に流れているような気がしました。

久しぶりに若い作家さんの本を続けて読み、その世界観(?世代差感)に距離感を感じつつも、同氏の芥川賞受賞作品「おいしいごはんが食べられますように」への興味は薄れてません。早く読みたいな。(ただいま図書館に予約中〜)








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読書日記「水やりは いつも深夜だけど」

こんにちは、心子です。

図書館で、窪 美澄氏の「夜に星を放つ」を借りたかったけれど、直木賞受賞作が、そんな簡単に借りられるはずもなく予約してきました。

代わりに借りたのが、同氏の「水やりはいつも深夜だけど」です。
同じ街を舞台にした、五篇の短編集からなる1冊でした。

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「ちらめくポーチュラカ」は、幼稚園に通う子供を持つママ友の話し。
「サボテンの咆哮」は、家事を手伝う今時の父親の話し。
「ゲンノショウコ」は、妊娠中の出生前診断の話し。
「砂のないテラリウム」は、浮気をめぐる話し。
「かそけきサンカヨウ」は、父親の再婚で妹ができた女子校生の話し。

どれも最後はほっとする話しですが、主人公が若いから?作者の感性が若いから?か、それは過去に体験した気持ちで、今更どうってことないよね。そんな風に感じてしまいました。これは、自分の気持ちが老けてる証しかもしれない?!
気持ちの内側をそっと撫でていくような、自分だったら口に出して言っちゃうけどな、などと思わせてくれた作品集でした。


次はもっと、さらーっとした、軽くて明るい作品に出会いたいかな。








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読書日記「水たまりで息をする」

こんにちは、心子です。

図書館で借りた本、今年の1冊目は、高瀬隼子氏の「水たまりで息をする」(2021年芥川賞候補作品)でした。

ある日、夫が風呂に入らなくなり、その後も入浴を拒み続け、退職し、主人公・衣津実の実家近くにある山の家へ2人で移住する。毎日、川へ入るのが夫の日課になったが、ある日川が増水し、夫の姿が見えなくなった。増水した川の水が引くと出来る河原の水たまりに取り残された魚の記憶と、夫の生き方を重ねようとする話し。

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著者の伝えたい気持ちは理解出来るけれど、曖昧な終わり方に物足りなさを感じました。
けれど、サクサク読めて、暗い話しを軽く流してて、すーっと浸み込んでくる読後感が良かったなあ。

2019年・すばる文学賞受賞作品の「犬のかたちをしているもの」や、2022年に受賞した芥川賞作品「おいしいごはんが食べられますように」を、続けて読みたくなりました。

2023年の初読み本は、図書館に通う楽しみを増やしてくれた1冊となりました。(^_^)








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読書日記「店長がバカすぎて」

こんにちは、心子です。

ストレートなタイトルが気になっていた本でした。
torさんのブログで紹介されていて、面白そうだったので図書館で借りました。
サクサク読めて、スイスイ入って来て、主人公に同感出来て、年代を超えて面白かったです。
(torさん、ありがとうー!)

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<あらすじ>
本が大好きな谷原京子、28歳、独身が、勤め先の書店で、多忙・薄給に耐えつつ、クセの強い非敏腕店長の元で文芸担当として働く日々が、主軸となったコメディタッチのミステリー小説です。 小説の後半で、正体不明の小説家の最新作の中に、アナグラム的な謎を解きつつ展開するシーンにきて、ああこれはミステリー小説だったのかと、納得する内容です。


当たり前のように書店に並ぶ「本屋大賞」を手に取って読んできました。
けれど、そこに至るまでの書店員さんの働きについて、これまで知ることがありませんでしたが、この本のおかげで、書店で働く人々のリアルな様子を垣間見たような気がします。登場する店長のキャラが特異過ぎるのに、不思議と受け入れてしまって(笑)。仕事を辞めたいと悩んでいる人に、元気を与えてくれそうな、そんな作品でした。

この本のおかげで、旅行の仕事がしたくて、専門学校を卒業後に旅行会社で働いていた、20代の自分を思い出しました。
あの頃は、忙しくて、良くも悪くも新鮮な驚きの連続で、予想外の苦労があって、それでも挫けずに嬉々として働いてましたね。

「好き」を仕事に出来ることは、やっぱり幸せなことだと、この本を読んで改めて思いました。


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読書日記「千日紅の恋人」

こんにちは、心子です。

読みたいと思っていた本が貸し出し中だったので、その本を予約し、代わりにまた帚木蓬生の本を借り、2週間かけて読み切りました。

今回借りたのは「千日紅の恋人」です。

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<あらすじ>
二度離婚し、老人施設でヘルパーのパートで働く30代の宗像時子は、父親が遺した古いアパート「扇荘」の管理人をしている。そこには様々な事情を抱えた人達が住み、そこで起きる問題に対処しながら、月に一度家賃を集金するのが仕事でもある。あるとき、新しく越してきた好青年・有馬生馬と親しくなり、物語は進んでいく。


昔懐かしい感じがする、純愛、恋愛小説でした。
こんな小説も書くんだと、作者の作品の幅広さに感心すると共に、
相変わらず、主人公の周囲の人間の説明が細かくて、話しが長いなぁとも思いました。
読みながら(これ、もっと短い話しにまとめられるんじゃないの?)と、少々面倒くさくなったのも、正直な感想です。
その原因は、恋愛にドキドキときめかなくなった自分側に、あるのかもしれませんが。(^_^;)

「風花病棟」「悲素」「閉鎖病棟」「インターセックス」と、5月末から帚木蓬生の作品を、読み続けてきました。
まだまだ、ジャンルが違う彼の大作はありますが、この辺で彼の作品をちょっと一休みです。


夕方になって「ご予約の本が借りられるようになりました。」と、図書館から電話が入りましたので、早速行って借りて来ました。
日中は、涼しい部屋で読書しながら、暑い時間をやり過ごすことにします。(^_^)







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読書日記「インターセックス」

こんにちは、心子です。

2週にわたり、草津温泉や新潟・寺泊への旅行が続いて、浮かれていたため、読書時間がとれませんでした。
7月1日に借りた帚木蓬生の「インターセックス」を、ここに来て急ピッチで読み続け、ようやく返却日前までに読み終えることが出来ました。

難しい、暗い、くどい、と文句を言いながらも、繰り返し借りてしまう・・・。
これはまさに、帚木蓬生ワールドにハマってしまった証かもしれません。(^_^;)

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インターセックスとは、「身体的性が一般的に定められた男性・女性の中間もしくはどちらとも一致しない状態」を意味するそうで、この本を読んで初めて、この言葉、この単語を知りました。

物語の最初の方では、染色体が46XX(女性)でありながら、ペニスと膣口、卵巣と精巣両方を持つ子供が誕生することが書かれてます。 主人公である女医、秋野翔子がサンビーチ病院へ赴任し、泌尿婦人科という珍しい科の担当医師として、様々なタイプのインターセックスの患者と向き合い、奔走し、自助グループの立ち上げに関与していく話しと、病院の隠されたファームと呼ばれる施設の存在、彼女の親友・加代の死が、院長・岸川と絡んでいること、など様々な要素が混じり合い、物語は進んでいきます。

カテゴリー的には、医療サスペンスに当てはまるのでしょうか。
どちらかというと、サスペンス要素は意外と単純で、むしろインターセックスを理解させることに時間をかけた内容でした。
最後は、ああ、やっぱりね。なるほどね。と思わせる締めくくり方で、頑張って読み切って正解だったと、ニヤリして本を閉じました。

後から知ったのですが、この作品は、「エンブリオ」 (帚木蓬生) の続編になっているようです。
自分はまだ「エンブリオ」を読んでいませんが、その作品は、病院内のファームの存在を取り上げた物語です。また、あのキザな院長・岸川が出てくるかと思うと気乗りしませんので、続けて借りるのは止めにします。

いつも、次こそは、明るく、軽い作品を借りようと思いつつ、帚木蓬生ワールドを捨てきれずにいる自分が、図書館で作者名”は行” の前で立ち止まってしまいます。

さてさて、次はどうなるかな。








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読書日記「閉鎖病棟」

こんにちは、心子です。

「閉鎖病棟」を読みました。
現役の精神科医であり、小説家である帚木蓬生氏の作品です。
病院の内部を知る医師が、患者の視線で書いた、帚木氏だからこそ書けた作品かもしれません。

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主な登場人物、島崎さん、秀丸さん、昭八ちゃん、それぞれ3人の過去から始まります。
それは暗い始まりで、読む気が進みませんでしたが、そこを越えて読み進むと、病棟内の個性ある人々の生活ぶりや、様子が伝わって来ました。特別な環境の病院内であっても、人の心の底にある大切な物には大差はなくて、その大切な物を様々な理由から失い、壊され、それでも生きていく人間の姿を、垣間見た気がしました。
病院内の殺人事件を機に、チュウさん、秀丸さん、島崎さん、それぞれの優しさの絡みが現われて、最後には、希望に向かって生活を進める明るい道が見えて、静かに涙を流しながら読み切り、爽やかな読後感を味わうことが出来た作品でした。

この小説は、映画化されたているので、いつかプライムビデオで、映画も観たいと思いました。








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読書日記「悲素」

こんにちは、心子です。

帚木蓬生(ははきぎほうせい)氏の「悲素」(ひそ)を読みました。
540ページに渡る分厚い1冊でした。

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1998年に発生した「和歌山毒物カレー事件」、実在の事件をもとに書いた小説です。
九州で衛生学を担当している沢井教授は、地元和歌山の刑事に要請されて、医師の目から様々な資料を解読し、事件解明の手助けをする進捗の様子が、主な筋書きとなっています。それに付随して、薬品名や砒素中毒の症状などが詳細に書かれ、容疑者の保険金詐欺、裁判の流れなど、内容が濃く、難しい解説もありましたが、読み応えがありました。保険金目的に毒を盛ったのは理解できますが、何故、容疑者(犯人)が、夏祭りのカレー鍋に砒素を入れたのか、その動機は今一つハッキリと分かりませんでした。正直、読み終わってから「あ~、重かった。」と。苦笑


同じように、帚木蓬生氏の作品で、地下鉄サリン事件を題材にした小説「沙林 偽りの王国」があります。
更に難しそうだなぁ。しばらくは、この本を選ぶことはいかな。
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次は、もう少し軽めの帚木蓬生氏の作品を、選り好みしようと思います。







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読書日記「風花病棟」

こんにちは、心子です。

医師が書く小説が好きです。
彼らの書くリアリティさに惹かれるからでしょうか。
古くは、渡辺淳一から、最近では「泣くな外科医」で評判になった中山祐次郎などを、読んできました。

図書館で立ち読みし、たまたま借りた本「風花病棟」の作者・帚木 蓬生(ははきぎ ほうせい)氏も医師であることを知りました。
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風花病棟は短編で成っている1冊で、メディシン・マンに始まり、終診までの全10編が収まっています。
戦時中の軍医の悲惨な体験談から、電子カルテへの愚痴?まで、内容は幅広く、グイグイと読み進みました。
しばらくは、彼の作品にハマりそうです(←気に入った作者の本を読みあさる、いつものパターン)。笑
1947年生まれ、現役で開業医をしながら、執筆活動を続けているそうです。
すごいなぁ~

本の中で、電子カルテの話題を読んだ時に、ふと思い出しました。

自分が医療事務の資格試験を受けた時は、外来と入院の手書きの紙のレセプト(診療報酬明細書)を、2枚仕上げる試験内容でした。しかし、いざ就職してみたら、そこの病院は既に電子カルテ導入済みで、しかも会計ソフトと互換性があり、医療行為が明細書に入ってくる仕組みでした。ですから、日々の事務の仕事は、基本的な事は会計ソフトが行い、それを修正、補正、確認して請求書を仕上げるのが事務員の仕事でした。
分厚い「診療報酬点数表」と戦いながら一枚のレセプトを仕上げる苦労を学んだにも関わらず、現場で紙レセプトを書き上げることは皆無に等しかったです。パソコンの画面を見ながらの作業で全て済みました。
単純なワタシは、正直、楽じゃん、ラッキー!と思いましたね。
けれど、この本の中で、年配の開業医にとっては、単純にラッキーなどと思えない事情があったことを知りました。

1つの本に巡り会うことによって、異なる視点を垣間見ることが出来るのも、読書の醍醐味かもしれませんね。

さてさて、次は帚木 蓬生(ははきぎ ほうせい)氏のどの作品を読んでみようか、図書館通いが楽しみになってきました。







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読書日記「小説8050」

こんにちは、心子です

何を読もうか決められない時、参考にさせてもらってるブロガーさんの記事に紹介された本です。
連休前に図書館に予約をしてました。
林真理子著「小説8050」 を、読みました。

ニュースや世間の問題に無頓着な私は、この小説を読むまでは、8050問題(Wikiこちら)を知りませんでした。
その意味では、見解を広めてくれた1冊と言えます。

息子のために家族が出来る事、
父親と母親の息子に対する理解の違い、
世間と家との間に生じる壁、
弁護士、チーム・・・。
そして、戦いが終わり、新しい家族の形が始まる。

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果たして、この小説の主人公は誰だったのだろうか。

絶望と再生を綴った秀作でした。

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読書日記「夫婦脳」

こんにちは、心子です。

「夫婦脳」黒川伊保子著を読みました。

内容的には、20年前に読んだ「話しを聞かない男、地図を読めない女」と大差ありませんでした。
歳のせいか、今回読んだ「夫婦脳」では、内容がすんなり入ってきました。

備忘録を兼ねて、一部文章を書き写しますので、少々、長い記事です。あしからず。

「女性脳は、右脳(五感と直結してイメージを紡ぐ、感じる領域)と左脳(顕在意識と直結して言葉や数字を司る、考える領域)をつなぐ脳梁が女性の方が男性より20%太く、連携が良いので、感じたことが即、顕在意識に上がってくる。」

つまり、女性は、お喋りをしながら表情を作ることが出来、また聞き手(女性)は直ぐにその表情の変化に気がつくことが出来る。そして、嘘を見抜くのも得意とか。いわゆる、察しがいいのです。逆に、男性脳には「鈍感力」が必要なのだと説いてます。

そうか、疲れてため息をついても、不機嫌な顔をしても、挙げ句には、髪型を変えても染めても、気がつかない相方の察しの悪さは、男性脳のせいだったのか。 著者は、やんわりと男性脳に、それを求めてはいけないと言及してました。

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「生まれつき空間認識力が高い男性脳は、距離や位置関係の把握に敏感だ。(中略) 歩きながら1キロ先の松の木と杉の木の位置関係、反対側から見ればどう見えるかなどを瞬時に測っていくのだ。そうして、脳のイメージ処理の空間に、壮大な鳥瞰図を描くのである。」

なるほど、だから道に迷っても、相方は、ナビを見なくても運転しながら、方向を修正出来るのか。

それなのに何故、彼は、目の前のリモコンや、冷蔵庫の中のマーガリンを、見つけられないのだろうか?

その答えは、「男性は、空間全体にまばらに視点を走らせる。このため、目の前にあるものを見逃す癖がある。一方、女性は、ものの表面をなめるように見る癖がある。(中略) 女性脳は、赤ちゃんの顔色の変化や、食材の良し悪しも上手に見分ける。」とありました。

「二つの違う脳があることの意味、この組合わせは合理的だ。脳を遠近両用のハイブリッドにすると、判断が遅れる。どちらかに集約しているからこそ、瞬時に危険を見分けられるのだ。遠くの危険と、近くの危険を瞬時に見抜く脳の組合わせが、夫婦というものなのだろう。」

” 夫婦は、脳の組合わせ ”、行き着くところは、” 生き残るため ”ってことですね。

もう一つ、「ヒトの脳には、感性の7年周期がある。」も興味深かったです。
7年サイクルで、すっかり気が変る脳だから、新婚気分は永遠には続かないし、倦怠期がおとずれ、目を合わせないで暮らすようになる、けれど夫婦の神髄は、その後の関係構築にあると、フォローを欠かさない著者です。

他にも諸々とありましたが、結果的に、著者は、男性にも女性にも両方に優しく、言葉使いの指導まで書かれてました。
そのためか、どこか曖昧さが残り、どちらか側に、ズバーンッ!と切り込む冒険心が欲しかったなあ、などと勝手な希望が湧いたのも事実です。小説ではないので、仕方ありませんね。

我が家の場合は、会話がない(少ない)方が、穏やかにことが運びます。
最近の心子さんの返事は、「知らなーい。」「自分で考えれば。」が、一番多い。笑
褒めてもらいたいのではなく、分かって欲しいのですが、そこはどうやら、永遠の溝であると経験から学びましたから。

最後には、「まあ、夫婦なんてそんなモノだわね。」の読後感でした。



「話しを聞かない男、地図を読めない女」、こちらも面白かったです。











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読書日記「黒牢城」

こんにちは、心子です。

図書館の予約順番を待ちきれずに買った「黒牢城」米澤穂信著は、看板に偽りなし、期待通りの見事な作品で、実に読み応えのある1冊でした。読み終えて、本棚に仕舞い込む時に、思わずニヤニヤしてしまった、そんな本でした。

好きな要素、時代小説・黒田官兵衛・ミステリの3つ全て含まれた小説で、ミステリらしい目配りと、武士魂に言及しつつ、戦国時代の不条理を漂わせた詳細な描写などがあり、久しぶりに、じっくりと本に向き合って読み尽くすことができました。

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主人公は「荒木村重」、安土桃山時代の武将で、豪族から織田家重臣へ上り詰めたが、織田信長に反旗を翻し、有岡城主となり、降伏の説得に来た「黒田官兵衛」を地下牢に幽閉し、その後、謎を含み解決出来ない城内の危機を救うべく、地下牢の官兵衛を訪ねて知恵を借りるようになる。そんな下りがミステリ要素を含んだ内容で、進んでいきます。

やっぱり、官兵衛には「黒」が似合う ♥



官兵衛LOVE♥になったキッカケは、この本から始まりました。
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読書日記「おんなのかぶ・40歳すぎたら、女はみんな同い年!」

こんにちは、心子です。

明日は小学校の終業式で、春休みが始まります。孫を預かる日々が増えます。
体力温存のため、読書しながら、ひたすらゴロゴロ過ごしました。

図書館で借りた本「おんなのかぶ・40歳すぎたら、女はみんな同い年!」を読みました。
著者は、沖田修一、絵は古谷充子です。

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著者の沖田修一氏の本業は映画監督で、偶然にも先日観た「おれおれでひとりいぐも」は彼が監督した作品でした。
本のあとがきにありましたが、沖田監督は、” 可愛いアイドルより、おばさん” が好みなんだそうです。おばさんは、言葉に説得力があって撮ってて絵になると、彼は述べてます。

なるほど、嬉しいことを言ってくれますね。心子さんも、絵になるおばさんになれるよう頑張りたくなりました。笑

話しの内容は、奇想天外?で意味不明でしたが、時々、うなずけるような言葉がありました。
なんじゃこりゃ!と思うか、ふむふむと考えるかは、読む方の自由ってことでしょうか。

すべてのページがこんな感じで、まるで絵本のようです。
完読するまでに時間がかかりません。ゴロゴロしながら読むのにちょうど良かったです。
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7人のおばさんが登場する「滝を見にいく」という映画を作ったことが、この本を書くキッカケになったそうで、” おばさん映画” からの” おばさん小説” って流れだったのでしょうか。

色々な才能がある方がいるものですね。笑



おばさん映画 (笑) 「滝を見にいく」、併せてこちらも観たくなりました。
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読書日記「おらおらでひとりいぐも」

こんにちは、心子です。

図書館で借りた本「おらおらでひとりいぐも」を、読み終えました。

主人公は、74歳、一人暮らしの桃子さん。
一人称と三人称の混合で書かれて、東北弁で語る桃子さんの独り言は一人称、三人称は標準語で書かれてました。
読み慣れるまでは、ちょっと面倒な小説かも?!などと思いましたが、進めるうちに桃子さんの心情と風景が、平行するようになりました。大きな感動や涙のシーンはなくて、初めての味わいでした。

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ワタシは常々、死は解放だと思っています。ポンコツ心臓からの解放、家事からの解放、人間関係からの解放、etc.
どうやらこの本では、死別も解放と捉えているようです。これは、自分にとっては新しい境地です。

ちなみにこのように、老いの境地を書いた作品を、玄冬小説(=歳をとるのも悪くない、と思えるような小説のこと。)と言うのだそうです。始めて知りました。青春小説の対極みたいな感じでしょうか?笑


映画化されてました。
ワタシはプライムビデオで観ました。
主演が田中裕子、蒼井優、東出昌大などで面白かったです。

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久々に、原作と映画の両方を楽しめた作品でした。
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読書日記「炎環」

こんにちは、心子です。

3月10日にポイントで買った 永井路子氏の「炎環」を読み終えました。
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」のファンとしては、とてもタイムリーな1冊でした。

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悪禅師:阿野禅師(全成)から見た鎌倉幕府 (頼朝時代)
黒雪賦:梶原景時から見た鎌倉幕府 (頼朝~頼家へ)
いもうと:北条保子(政子の妹・全成の妻)の立ち位置 (頼家~実朝へ)
覇樹:北条義時へ時代の変移 (実朝×公暁~三寅+政子へ)

以上、4つの連作が一つの作品になり、時代の炎が環る⇒炎環、見事な物語でした。

永井路子氏は1925年生まれと知り、びっくり、この本の初版は1964年でした。
時を経ても色あせない素晴らしい本に巡り会え、幸運なひとときを味わうことが出来ました。








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読書日記「アイスプラネット」

こんにちは、心子です。

図書館で借りた本2冊を、読み終えました。
前回に引き続き、2冊とも椎名誠氏の作品です。

おれたちを笑うな!の続編で「おれたちを笑え!わしらは怪しい雑魚釣り隊」です。
いい大人達が、魚を釣りながら、キャンプして、焚き火して、食べて、飲んだくれてる釣行記です。
相変わらずだなぁ~と思いつつも、飽きずにクスクス笑いながら読み進みました。
雑魚釣り隊という割には、しっかり大物も釣ってます。
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こちらは連載記事?小説?を一冊にまとめた本「アイスプラネット」です。
図書館では、ヤングアダルトのコーナーにありました。
中学2年の少年の家に居候している38歳のぐうちゃん、二人の会話や交流の話しです。
日本の食品に表示されている賞味期限の不可思議さ、そこから発生する廃棄食品の多さなどにも言及しています。
大人が読んでも充分に楽しめる1冊でした。
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椎名誠の本は、ちょっと一休み。 
彼の本は、読んでて元気をもらえますし、作品数も豊富なので、気長に楽しみます。
木曜日に、永井路子氏の「炎環」を買ったので、今はそちらを読んでます。

25日が小学校の終業式で、それ以降は春休みなので孫達をお預かりの日々になります。
たくさん本を読み聞かせてあげたいけれど、今時の子供は紙の本に全く興味がありませんね。

そろそろ漫画でも買い与えて、漫画デビューさせようかな。(←心子婆ちゃんの悪知恵)
自分の息子は、「北斗の拳」を読んで、カタカナを覚えましたよ。
アチョーとか、ヴォーーッとかね。(^◇^;)







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読書日記「おれたちを笑うな!わしらは怪しい雑魚釣り隊」

こんにちは、心子です。

椎名誠氏の「おれたちを笑うな!わしらは怪しい雑魚釣り隊」、
面白かったです、タイトルに反して笑える本でした。
多分、そこが著者の狙いなのでしょうけどね。ふふふふ。。。

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爆笑釣行記とでも言うのでしょうか。
大人の男達が、堤防から釣り糸を垂らして雑魚を釣り上げて、浜辺でキャンプして焚き火で騒ぐ、そんなことが面々と書かれているのですが、メンバーには調理師などもいて、時には高級料理屋さんもかなわない、新鮮で美味しい品々を馬鹿食いしたり。

爽やかに笑えて、元気が出る1冊でした。

寝る前にベッドでクスクス笑いながら読むものだから、相方が気味悪がってました。
次は、続巻の「おれたちを笑え!わしらは怪しい雑魚釣り隊」を借りたいです。

クスクス笑いの気味悪い心子さんも、まだ続きそうです。








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読書日記

こんにちは、心子です。

前回借りた椎名誠氏の本、あっという間にスラスラと読み終えました。

2冊借りたうちの1冊「足のカカトをかじる犬」ですが、どんな旅の最中に、いったいどんな犬が登場するのか、楽しみながら読み進めましたが、とうとう、最後までそんな犬は、現われませんでした。タイトルで選んじゃダメよと、著者・椎名誠氏に言われたような気がしました。いっぱい食わされましたね~ 笑

今回もまた2冊借りました。

足腰もまだ健常で、食欲も旺盛なライムですが、耳が遠くなり、目も白内障が進み見えにくそうな様子です。歯は、前歯の上下と上の犬歯2本がありません。残る機能で、最後に頼るのは嗅覚のみとなるのでしょうか。

そこで、改めて犬の能力と感覚を、知っておこうと選んだ本がこれです。
「犬であるとはどういうことか」、単刀直入なタイトルに惹かれて選びました。(←やっぱりタイトルで選んでる/笑)
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人生の最後に食べたいおやつは何ですか?
ネットの書籍紹介に書かれたこの一言で、興味を持ち、選びました。
小川糸著、「ライオンのおやつ」 です。
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熱いお茶をすすりながら、炬燵にあたり、本を読む、良い時間を作れています。
やっぱり、炬燵、出してよかったわ。





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読書日記

こんにちは、心子です。

2月4日に「この道をどこまでも行くんだ」を、借りて読んで以来、椎名誠氏の本にハマってしまいました。

今日、また彼の本を、2冊借りて来ました。

「旅の窓からでっかい空をながめる」と、
「足のカカトをかじるイヌ」です。

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どちらも、カテゴリーごとに幾章かに分かれた、写真入り旅エッセイのような本です。
椎名誠氏の過去ブログを読んでいるような感じですね、スイスイ読み進みます。

彼が結成したらしい「雑魚釣り隊」シリーズも、面白そうなので、次回は要チェックです。
今年は、小説などの合間に、彼の本で楽しめそうです。
図書館通いに、弾みがつきました。

気の合う本に巡り会えると、ワクワクしますね。(^_^)v







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読書日記

こんにちは、心子です。

1月24日から読み始めた漫画(応天の門、プリニウス、銀の匙)に、ようやく切りがつきました。

漫画の登場人物の名前の漢字にルビが振ってあるのですが、いやぁ~、それが小さ過ぎて読めない。
ルビが、縦に並んだピリオド状態にしか見えないのですよ。苦労しました。(^_^;)
近眼&老眼なので、眼鏡を外せばどんなに小さい文字でも読めますが、本を顔に近づけなければなりません。すると、今度は本を持つ手に不自然な力が入り、長く持ち続けられません。最後は、もはや勘で読みましたよ。絵がある漫画で、よかったです。

そして今日は、久しぶりに図書館へ行き、2冊借りて来ました。

1つは、椎名誠氏の「この道をどこまでも行くんだ」です。
魚を釣って、ビールを美味しそうに飲む人だと、テレビを通して知っていましたが、本は、今まで一度も読んだことがありません。
図書館の本棚には、彼の作品がズラリ。
ペラペラとめくると、目を引く写真に、エネルギッシュで可笑しなタイトル(失礼)の本ばかりが並んでいます。
今日はこれだな。期待と共に1冊選びました。
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2冊目は、トールキンの「ホビットの冒険」です。
映画「指輪物語」で、その壮大で美しい世界に惹かれたことがあります。
活字の「指輪物語」は、全部で8巻くらい棚に並んでいました。
これは長すぎて読み切る自信がないと思い、隣にあった「ホビットの冒険・上」を選びました。
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椎名誠の写真入り冒険エッセイ?と、トールキンのファンタジー

映画やランチの外出もままならず、なんだか沈みがちな気分を、この2冊を読んで現実逃避し、やり過ごせたらいいな。







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読書日記

こんにちは、心子です。

18日(土)に、図書館で本を借りてきました。

年末年始の休館日をはさむため、借りられる期間が長いので、欲張って4冊借りました。

先ずは、エッセイを3冊。

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群ようこ氏の「それなりに生きている」です。
彼女の作品は、ほっとしながらサラサラ読めるので、定番です。

真ん中は、前回ミステリー作品で知った篠田節子氏の「森の人が食べるブドウの味」です。
どんな方なのか知りたくなって借りました。

左は、畠中恵氏の「つくも神さん、お茶ください」です。
彼女の「しゃばけ」シリーズが好きで、一時期ハマってました。
エッセイを出しているとは思いの外で、興味津々で借りました。

そして、もう一冊は、米澤穂信氏の「いまさら翼といわれても」です。
6つの短編ミステリー(多分)が入ってます。
大袋の中の個装のチョコレートのように、一つずつ楽しめたらいいかなと思って借りました。

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炬燵にあたりながら、睡魔と闘いつつ読むことになりそう。
ほぼ、冬眠体勢だわね。 (^_^)








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読書日記

こんにちは、心子です。

まだ低血圧状態ですが、上が90代を保つようになり、数日前より体は軽くなってきました。
12月は、ぼちぼちと大掃除もどきを行いながら、外出を控えて、読書三昧することにしました。

今回、図書館で借りた本です。

左の「山奥ニートやってます。」は、文章が普通に優しく読み易そうだったので。
真ん中の「ミストレス」は、ミステリーかホラー的な小説が読みたいなと探したら、行き当たったので。
右の「ゴミ捨てろ」は、表紙とタイトルに共感したから。

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12月は図書館が書籍整理のため長期休館があり、そのため借用期間が延長され23日まで借りられます。
そこで、2冊追加しました。

なんと「ブラタモリ」が本になっていたんです!
NHKのこの番組が好きで、いつも観ていましたが、まさか本になっているなんて知りませんでした。
久しぶりの図書館発見で、嬉しくなって借りました。

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楽しい12月になりそうです。









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プロフィール

心子(シンコ)

Author:心子(シンコ)
1960年生まれ、健康で真面目なふりして生きてます。子供2人を帝王切開、1992年に乳癌ステージIIbで手術&化学・放射線治療、2017年には、大動脈弁閉鎖不全症のため「自己心膜を使用した弁形成術」を受けました。戦国武将に劣らない傷痕だらけの身体が自慢(?笑)。残る人生、楽しむだけに費やしたい。

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